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サイト管理人

あさぎ行政書士事務所
行政書士 森   圭

愛知県行政書士会 中央支部所属
会員番号 第5154号

1974年10月3日生

愛知県名古屋市中区金山一丁目2番13号 シェルコート金山502号


行政書士としての経験を生かし、みなさんのお手伝いができればと、このサイトを立ち上げました。
相続手続や遺言書作成の参考にしていただければ幸いです。


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   養子


相続関係を考えるに際して、養子は実子と同様に扱われます。ただ、養子はその性質上、実子では起こりえない状況が発生することがあります。そのため場合によっては複雑な状況判断を要求されることもあり、注意が必要です。親族に養子があるときは、場合によっては専門家に相談するなどの対応をするのが良いでしょう。


◆ 養子の連れ子と代襲相続
この問題に関しては『代襲相続』のところで解説していますので、そちらをご覧ください。


◆ 養子の身分の重複
 被相続人に養子がいる場合、相続人の身分の 重複という問題が生じる場合があります。以下に身分の重複が生じる具体的な場面を3つ紹介します。

◇ 養子と配偶者の重複

事例1: 養子と配偶者の重複
養子と配偶者の重複

 Aには二人の実子、B女とC男がいたが、B女の配偶者D男をいわゆる婿養子としてA及びAの妻Eの養子とした。その後AとEは亡くなった。B女が死亡したときD男の相続分はどうなるか。


 被相続人B女から見て、D男は配偶者であり同時に義理の兄弟姉妹でもあります。この場合、D男が配偶者としての相続分と兄弟姉妹としての相続分の両方を重複して相続するのかどうかが問題になりますが、実務では配偶者としての相続分のみを認める扱いになっています。

 事例では、被相続人B女には配偶者D男と兄弟姉妹C男及びD男(配偶者としての身分と重複)がいることになりますが、D男の相続分は配偶者としての相続分4分の3のみとなります。


◇ 養子と代襲相続の重複

事例2: 養子と代襲相続の重複
養子と代襲相続の重複

 Aには二人の実子、B女とC男がいた。B女には実子D男がいたが、D男をAの養子とした後、B女は亡くなった。Aが死亡したときD男の相続分はどうなるか。なお、Aの妻はすでに他界している。


 事例2では、D男はB女の代襲相続人であると同時にAの子(養子)でもあります。この場合、二つの身分を重複して相続するかが問題になりますが、実務では重複を認めています。 これは、仮にAの死亡の後にB女が死亡した場合は、結果的にD男はAの遺産についてB女とD男の二人分の遺産を相続することになるのに、偶然死亡の先後が異なったことにより結論が変わるのは妥当ではないから、などと説明されます。

 事例2では、D男の相続分はAの養子としての相続分3分の1と、B女の代襲相続としての相続分3分の1を足して3分の2となります。


◇ 養子(嫡出子)と非嫡出子の重複

事例3: 養子(嫡出子)と非嫡出子の重複
養子(嫡出子)と非嫡出子の重複

 Aには妻B女がおり、B女との間に子C男がいた。一方、Aには婚姻外の別の女性との間にできたD女がおり、これを認知した上で自らの養子としていた。Aが死亡した場合、D女は非嫡出子としての身分と嫡出子(養子)としての身分を重複して相続するか。


 この場合、D女は嫡出子としての身分でのみ相続します。そもそも嫡出子と非嫡出子は重複して存在する資格ではないからです。
 したがって、事例3ではD女の相続分は嫡出子としての4分の1のみとなります。










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